社会人でPSW(精神保健福祉士)とキャリコン勉強中のひと

社会人歴、はや20年近く。第15回キャリアコンサルティング2級技能士、第18回精神保健福祉士を同時に受けた時の記録とか、社会人入学から4年かけて卒業した大学院の話題とか。

越境する人々(ワークショップ研究が盛んになる理由)

昨日、修士論文を提出した後は、死んだように眠り土曜日の朝を迎えてました。寝すぎて体のあちこちが痛い(笑)。

 

合否は不明ですが、いずれにしても4年間の在学年限を使い切ったので、間もなく私の修士学生生活は終わりです。ほとんど手つかずの期間が2年とちょっと、(その間にPSW精神保健福祉士の学校に入学しています)、実質は1年半程度の大学院生活だったと思います。もちろん、フルタイムの仕事と両立して2年きっちりで修了している方も中にはいます。途中でドロップアウトする人もいくらかいましたので、4年間もゆるゆると残っていた私はかなり少数派だったかもしれません。学費大変だったでしょ?と聞かれますが、ふつうに学費がかかったのは最初の2年だけで、3年目以降の在籍は授業を取らないので「ちょっと高いネカフェ代ぐらい」の額でした。あと2、3年いてもいいよ、と言われたら、私は迷わず残ります(笑)。あ、でも、もう半額ぐらいにはして欲しいかな。

 

大学院は私とってのサードプレース。ゼミは、まさに越境する社会人の集まる場でした。(元ゼミ仲間から見たら、人一番不真面目だったあなたが何を言うか、と言われそうですが。)

 

越境学習というのは、自分が所属する職場や家庭、学校とは別のところへ、文字通り境を越えたコミュニティに入り込み、学ぶことを言います。その「場」に行くことから学びが始まるのです。自分の院では越境学習そのものについて研究している人や先生もずいぶんいらっしゃいました。昨今、ワークショップ研究が盛んなのは、社会のそこかしこに、越境学習の場を設けようと企む人々がたくさん、出現しているからです。

 

同じ職場、同じメンバーに囲まれて何年も過ぎると、同じ常識の中で思考もふるまいも固まっていきます。毎日がワンパターンで仕事がつまらないとか、仕事の楽しみよりも人間関係のしがらみの方が苦しいという方は、ひょっとしてそういう環境の中にいないでしょうか。

 

だいぶ崩れてきたとはいえ、終身雇用制がベースにある日本の社会では、定年退職までを一生涯、決められた境の中だけで過ごす人が大多数を占めて来たと思います。それを打ち破る手段である越境は、誰の人生にとっても大事件、大改革の経験となるはずです。(習い事や趣味も、そこにコミュニティがあるならば越境学習と呼べるのではないかと思います。)

 

越境はいろいろな組織の間をフラフラと行ったり来たりすることとは違います。自分自身の「視座」があっての越境です。だから学び続ける。


まだまだ続く精神保健福祉士への挑戦も(単に資格を取るだけという意味ではなく)、私にとってのロングスパンな越境学習であり、そこから生み出されるものと出会う日を心待ちにしています。